一眼レフの広角レンズはなぜ大きい? レトロフォーカスの秘密

カメラを知りたい
先生、レトロフォーカスレンズって普通の広角レンズと何が違うんですか?

カメラ研究家
いい質問ですね!レトロフォーカスレンズは、レンズの後ろ側、つまりカメラ内部の空間を広くとれるように工夫された広角レンズなんです。だから、一眼レフのようにミラーがあるカメラでも使えるんですよ。

カメラを知りたい
なるほど!一眼レフに広角レンズが使えるのは、レンズの後ろにスペースが必要だからなんですね。でも、なんでそんなスペースが必要なんですか?

カメラ研究家
一眼レフはミラーが動いて光をファインダーに送る仕組みなので、レンズの後ろにミラーが動くスペースが必要なんです。レトロフォーカスレンズは、レンズの設計を工夫することでそのスペースを確保しているんですよ。
レトロフォーカスとは。
カメラや写真の世界で使われる「レトロフォーカス」という言葉は、広角レンズなのに、レンズの前方に凹レンズを配置し、望遠レンズとは逆の構造にしたものを指します。そのため「逆望遠」と呼ばれることもありますが、「レトロフォーカス」は、最初にこのレンズを開発したフランスのアンジェニュー社の商標です。
このレトロフォーカス構造の広角レンズは、バックフォーカス(レンズの後ろからピントを合わせる面までの距離)を長くできるため、一眼レフカメラのミラーにぶつかることなく装着できます。現在、一眼レフカメラ用の広角レンズは、すべてこのレトロフォーカス設計が採用されています。
レトロフォーカスの利点としては、周辺部分まで光が多く届くことが挙げられます。ただし、画像の歪み(歪曲収差)については、レンズの構造が左右対称の広角レンズに比べると、やや劣ります。
レトロフォーカスとは? 一眼レフに欠かせないレンズ設計

一眼レフカメラを使う上で、広角レンズの大きさが気になったことはありませんか? 実は、あの大きさには「レトロフォーカス」と呼ばれる、一眼レフに欠かせないレンズ設計の秘密が隠されているのです。
一眼レフカメラは、レンズを通った光をミラーで反射させてファインダーに導く構造になっています。そのため、レンズの後ろからミラーまでの空間、「フランジバック」と呼ばれる部分が一定の広さが必要になります。
広角レンズは、本来であればレンズをカメラ本体に近づけることで広い範囲を写せるようになります。しかし、一眼レフカメラでは、フランジバックがあるため、レンズを近づけすぎるとミラーと干渉してしまうのです。
そこで登場するのが「レトロフォーカス」です。これは、レンズの前方に凹レンズを配置することで、光路を一度広げてから収束させるという設計手法です。こうすることで、フランジバックを確保しつつ、広角撮影を可能にしているのです。
しかし、レトロフォーカスを採用すると、レンズの構造が複雑になり、サイズも大きくなってしまいます。そのため、一眼レフカメラ用の広角レンズは、どうしても大きく、重くなってしまうのです。
近年では、ミラーレスカメラの登場により、フランジバックの制約が少なくなってきました。しかし、一眼レフカメラ特有の構造とレトロフォーカスの関係は、写真の歴史を語る上で欠かせない知識と言えるでしょう。
逆望遠構造がもたらすメリット:バックフォーカスの確保

一眼レフカメラの構造上、レンズと撮像面の間には、ミラーやシャッターなどの機構を収めるための一定の空間が必要です。広角レンズは、その性質上、本来であればレンズをカメラの奥深くまで入り込ませる必要がありますが、この空間がそれを阻害してしまうのです。そこで登場するのが「レトロフォーカス」と呼ばれるレンズ設計です。
レトロフォーカスは、レンズの後ろ側を望遠レンズのように構成することで、本来よりも長い焦点距離を実現しながら、同時に十分なバックフォーカスを確保する技術です。これは、レンズの光学的な性質を利用し、光路を意図的に曲げることで実現されます。
この逆望遠構造のおかげで、一眼レフカメラでも広角レンズを使用することが可能になり、同時にミラーやシャッター機構との干渉を防ぐことができるのです。
一眼レフの進化を支えたレトロフォーカス
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一眼レフカメラの広角レンズ、特に広角で明るいレンズは、レンズ先端が大きく飛び出した独特な形状をしています。なぜこのような形になっているのでしょうか?その秘密は「レトロフォーカス」という光学設計にあります。
一眼レフカメラには、撮影レンズとミラーボックスの間に一定の距離が必要です。しかし、広角レンズでは、レンズの焦点距離が短いため、この距離を確保するのが困難になります。そこで考案されたのがレトロフォーカスです。
レトロフォーカスは、レンズ後方に強い凹レンズを配置することで、光路を一度後方に引き伸ばしてから、像面(センサー)に光を集める技術です。これにより、一眼レフカメラに必要なミラーボックスのスペースを確保しつつ、広角レンズを実現することが可能になりました。
しかし、レトロフォーカスには、レンズ構成が複雑になるため、設計・製造が難しく、高性能な広角レンズは高価になりやすいという側面もあります。それでも、一眼レフカメラの広角撮影を支える重要な技術として、今日まで進化を続けています。
レトロフォーカスレンズの特徴:メリットとデメリット

一眼レフカメラの広角レンズで特に焦点距離が短いものには、レンズの先端が大きく飛び出した独特な形状のものがあります。これはレトロフォーカスと呼ばれる光学設計が採用されているためです。この章では、レトロフォーカスレンズの特徴であるメリットとデメリットについて解説していきます。
レトロフォーカスレンズの最大のメリットは、一眼レフカメラのようなミラーボックスを持つカメラでも、焦点距離の短い広角レンズを実現できる点です。一眼レフカメラでは、ミラーボックスの厚み分のスペースを確保する必要があるため、レンズの設計に制約が生じます。特に焦点距離が短くなるほど、レンズの後端をカメラ内部に深く沈み込ませる必要があり、広角レンズの設計は困難を極めます。しかし、レトロフォーカス方式を採用することで、レンズの後端をミラーボックスに干渉することなく、十分な後方焦点距離を確保することが可能になります。
一方、レトロフォーカスレンズのデメリットとしては、レンズ構成が複雑になり、一般的にサイズが大きくなる傾向がある点が挙げられます。また、画質面では、周辺部の解像度が低下したり、歪みが発生しやすくなるといったデメリットも存在します。しかし、近年のレンズ設計技術の進歩により、これらのデメリットは改善されつつあります。高性能な非球面レンズや特殊レンズを効果的に配置することで、高画質かつコンパクトなレトロフォーカスレンズも登場しています。
現代の写真表現におけるレトロフォーカスの影響

一眼レフカメラの構造上、広角レンズは焦点距離が短くなるほど、レンズの後端からイメージセンサーまでの距離(フランジバック)を十分に確保することが難しくなります。しかし、レトロフォーカスと呼ばれるレンズ設計の登場によって、この問題は解決されました。レトロフォーカスは、レンズの後方に強い凹レンズを配置することで、光路を一度後方に引き伸ばしてから収束させる技術です。
レトロフォーカスによって、一眼レフカメラでも広角レンズの使用が可能となり、風景写真や建築写真など、幅広い分野で写真表現の幅が広がりました。現代でも、スマートフォンのカメラなど、フランジバックが短いカメラシステムにおいて、広角レンズを実現するためにレトロフォーカスは欠かせない技術となっています。
また、レトロフォーカスは単に広角レンズを実現するだけでなく、その独特の描写特性によって写真表現にも影響を与えています。例えば、レトロフォーカスレンズは周辺減光や歪曲収差が大きくなる傾向がありますが、これを逆手にとって、周辺を暗く落としたり、独特の歪みを加えたりすることで、印象的な写真に仕上げることも可能です。このように、レトロフォーカスは現代の写真表現においても重要な役割を担っています。